【バラ新苗〜夏】鉢底から根が出た|鉢増しするべきか?

夏のお手入れ

5月下旬に鉢増しをしたバラの新苗。8月上旬、鉢底から根が出てきました。このまま様子を見た方がいいのか?それとも鉢増しするべきか?悩むところです。結論からいうと、今回わたしは鉢増しを選びました。

いずれ鉢増しするなら今やって置く

新苗を購入した時期が4月にしろ5月にしろ6月にしろ、バラを大きくしたいなら2度目の鉢増しは必須。なぜなら「根の量=木の大きさ」だから。葉の数が増えればカブが充実し、よい花を咲かせます。最初の鉢増しから3ヶ月もすれば根鉢は完成するので、いずれ鉢増しは必要になるでしょう。

鉢増しのタイミングが8月なら盆過ぎてから

一方「バラの鉢替えは冬」といわれる理由は、休眠期は根をいじめても、苗に影響が出ないからです。特に気温が高く日差しも強い夏の時期に根をいじることは避けたいところ。そうはいっても新苗は鉢底から根が出たら鉢増しのサインです。だったら根が成長する様に鉢増しをするのが自然です。ところが真夏に根をいじるのはリスクがありそうなので、どうしても8月に鉢増ししたいなら、気温が下がる盆過ぎ辺りが無難です。

鉢増しは気温が低い早朝に

現代は異常気象なので盆を過ぎても猛暑日があるかも知れません。そんなときは日中、日差しが強く気温が高くなる日をなるべく避け、曇りの日の気温が低い早朝がベターです。すぐ作業できるように、事前準備しておきましょう。

では実際に鉢増しした様子をレポートしてみます。

6号鉢→8号鉢に鉢増し|2022/08/23

鉢増し当日の気候をチェック

今回、鉢増し当日の気候は、朝の気温は24度と低く、湿度は98%と高く、風は強くない条件。わたしは朝6時代に鉢増し作業を決行。

実際、風も感じられず涼しい曇りの過ごしやすい気候でした。

鉢増し作業

例のごとく鉢増し作業を画像でお伝えします。

用意したものは、赤玉土(大粒 / 小粒)・ピートモス・パーライト・籾殻くん灰・8号鉢・トロ箱・園芸スコップなど。

▼今回も、初回の鉢増しと同じ材料です。
>>バラ新苗の鉢替え|肥料少なめの土で失敗しない

「ローズオオサカ」という品種を6号鉢から8号鉢へ鉢増しをします。こうして並べてみると、けっこう大きですね。土が足りるのか心配です。

土の配合比率

  • 赤玉土(小粒)/ 7割
  • ピートモス / 2割
  • パーライト / 0.5
  • もみ殻くん灰 / 0.5

これらをよく混ぜておく。わたしは今回も目分量。

■ 夏使用の土がベター?

夏は根腐れを起こさないように、鉢土は有機物を少なめにした方がよいそうです。そして時期が来たら有機物が多めの用土にまた植え替えるとのこと。でもわたしは今回も、春と同じ配合にしました。理由は、市販のバラ用土に比べたら、もともと排水性がよい配合だからです。もしバラ専用の土を使う人は、2割ほど赤玉土をブレンドして排水性を高めましょう。

ピートモスは事前に水を吸わせて置く

粒子の細かいピートモスを使う場合は、よく水を吸わせてから使いましょう。理由は乾燥したまま使うと水に流されてしまうから。わたしは2日前2リットルのペットボトルにピートモスと水を入れて、つけ置きした物を使っています。ペットボトルの底に水がたまるので、よく混ぜましょう。

しっとりと、いい感じです。

全体をよく混ぜましょう。

すでに鉢底の隙間から根が下に伸びています。

何も入れていない8号鉢の中に、6号鉢を入れてみました。

6号鉢から苗を取り出す

プラスチック製の鉢からバラの苗を取り出すときは、鉢の側面を握り拳やゴムハンマーなどでトントンと軽く叩くと、苗が抜けやすくなります。

わたしは鉢と苗に隙間ができる様、にぎりこぶしで鉢の側面をたたいたり、鉢の側面をギュッとつかんで湾曲させてから、木の根元を持って引っ張りましたが、なかなか抜けません。

もし根鉢ができてない状態のまま引っ張ると、根が崩れることもありそうです。なので強引ですが、鉢と苗の隙間に上からマイナスドライバーで底まで刺す。その動作を一周(横展開)させてから抜きました。

もしかしたらドライバーで根を傷つけたかも知れません。「鉢替えヘラ」があると便利そうです。

鉢底にも根がびっしり生えています。

鉢に土を入れる作業|根鉢は崩さずそのままで

まずは鉢の一番下に赤玉土(大粒)を投入します。(鉢の中が白い理由は、以前、鉢底石を入れた後)

その上に、さきほど配合したバラ用土を投入します。

8号鉢の中にバラの苗を入れて高さ調整をしましょう。ウォータースペースを確保します。今回つかった鉢には段差(目印)があるので分かりやすいですね。

鉢と苗の隙間に配合土を入れて埋めましょう。

前回同様に今回も、感覚で作った分量がピッタリ丁度だったのには驚きです。

くれぐれも土は接木した接合部分よりも下になる様に植えるのがポイントです。わたしは苗の表面と新しい土との高さが同じになる様に植えました。

鉢のスリットの半分から下の高さに赤玉土大粒を入れました。

鉢増し後、全体の様子。理由は分かりませんが、この時期にしては枝葉が少ないと思います。

終わったら水をたっぷり与えましょう。

鉢底から流れ出る茶色い水が透明になるまで水を流し続けます。

夏剪定に向けての追肥

秋にバラを咲かせるには、9月上旬の夏剪定が必要です。剪定した後、よりよく成長させるには8月下旬に追肥をします。ただしバラが弱っているときは追肥しない方がよいそうです。

「8月(夏)に追日はしない」ことがセオリーです。わたしは構わず当油かすを土の上に起き続きました。それが当バラの苗です。他のバラも、これといってダメージは見られません。

▼油かすは骨粉入りがベターです。
>>【バラ鉢植え】元肥2割の栽培法の追肥とは?

病気・害虫予防に薬剤散布

ついでにバラの病気と害虫対策もやっておきましょう。秋は雨のシーズンです。うどんこ病や黒点病も気になります。

今回わたしは画像の中央に置いた「ベニカXファインスプレー雑菌タイプ」を新たに追加。理由は、同じ薬剤を使い続けると効かなくなるそうなので、違う種類を交互に使うとよいそうです。

土の中にコガネムシの幼虫が入れば根をやられます。葉を食い荒らす虫も出ることも。しっかり対策しておきましょう。今回は年間使用制限がない、オルトランDXをまきました。

▼「ベニカXガード粒剤」は高機能だが使用制限あり。
>>バラの病気と害虫予防「ベニカXガード粒剤」使ってみた

新苗の植え替えについて

わたしは>>フリュイテという名のバラの新苗を5月上旬に直売所で買ったとき、鉢増しについて店員さんにうかがうと「9月頃の方がいい」とのことでした。ところがその後に買った「>>バラ栽培の教科書」によれば、「4月に買ったバラの新苗は購入後、すぐ鉢増しをする。2度目の鉢増しは7月下旬」とのこと。

もし新苗を4月に購入して鉢増しすれば、それだけ早く成長することでしょう。けど今回鉢底から根が出た2つの苗は5月下旬に買っています。土や肥料や栽培条件にもよりますが、鉢底から根が出たのは8月に入ってからでした。8月に根をいじってよいものか悩むところでした。

今日のMEMO

わたしが最初に鉢増しをした時期は5月下旬。4月よりは出遅れたので、育ちがよくないのかも知れません。しかしバラに限らず植物は、後からでも成長させることが出来るので、後半に期待します。そして来年も成長させられます。なるべく葉を増やし、カブを充実させたいです。

関連記事一覧