バラ新苗の鉢替え|肥料少なめの土で失敗しない
バラの新苗の鉢替えは、3月下旬〜7月ごろまで流通する苗です。今回わたしはバラの鉢替えに初挑戦しましたが、スムーズに出来たのは事前情報のおかげでした。この記事の鉢替えの内容は、『バラ栽培の教科書』を参考にしています。バラの鉢替えは、直射日光と、風を避けた日を選びましょう。
5月26日に鉢替え。
新苗の鉢替えをする前に
新苗の鉢替えで事前におさえて置きたい重要なポイントは2つ。
- 根鉢をくずさないする
- 根が乾かないように素早く作業をする
根鉢とは、植物を土から掘り出したとき、根と根のまわりについている土をいいます。根は乾燥しないように、前もって作業手順を確認してから作業することが大事です。
バラの鉢替えの流れ
更にバラの鉢替えについて、箇条書きで解説。
- 新苗の植え替えの時期は、その地域のソメイヨシノが開花したあとに行う
- 使用するピートモスの準備は、前日から水を吸わせておく
- 鉢替え当日は、根を乾燥させない様に、用土は事前に混ぜておく
- ピートモス(堆肥)の割合は、2割を越えないようにする
- 苗の根をくずさないように作業する
以上の流れをふまえておくとよいでしょう。ちなみにこの参考書では、堆肥を腐葉土ではなく、ピートモスを推奨しています。では実際にバラの鉢替えをやってみます。
バラの新苗の鉢替えをやってみよう
準備するもの
鉢替えで準備するもの。
- バラの新苗
- 5〜6号鉢(新苗のサイズによる)
- バラ用土の材料
- バラの薬(あれば)
1. 「ポリポット入りの新苗」
今回鉢替えするバラは3つ+1つ。
- ローズオオサカ(HT|四季咲き|大輪)
- ハリーエドランド(F|四季咲き|中輪)
- フィリュイテ(F|四季咲き|大輪)
すでに買ってある苗にプラスして、新たに2つ購入しました。
2. 「鉢替え用の鉢」を用意
バラにかぎらず、鉢増しのセオリーは、少しず数サイズアップすることです。理由は、根の成長をうながすため。根のサイズに対して鉢が大きいと根は成長しにくくなってしまう。わたしは5月下旬に、成長した苗を購入したせいか、5号鉢では小さかった気がします。
バラを過保護に育てない
そもそもバラは「水を与え、水が切れる」この一連の流れを繰り返すことで、根を伸ばす性質がある。それなのに常に水がある状態だと、頑張って根を伸ばさなくなってしまうという訳です。面倒ですが成長に合わせ、少しずつ大きな鉢に替えていきましょう。
3. 鉢替え用の土
4. 割合
- 赤玉土(小粒)/ 7割
- ピートモス / 2割
- パーライト / 0.5
- もみ殻くん灰 / 0.5
これらをよく混ぜておく。
ちなみに元気な苗なら、ピートモスの代わりに堆肥0.5・パーライト0.5・赤玉土小粒を1割を、それぞれ増やす。
5. 土に混ぜるタイプの顆粒の薬を用意
今回は、この薬剤を使います。この薬剤は「病気」と「害虫」の2つの効果があるそうです。今回はじめて使うので効果は後ほど。
鉢替え先日にピートモスの吸水を
鉢替えを行う前日に、ピートモスの吸水をすませて置くことが大事です。理由は、ピートモスは水をはじく性質があり、吸水しにくいから。乾いたまま使うと、水をかけとき細かい繊維が流れ出やすくなるので、前もってじっくり水を吸わせておきましょう。
バラの用土をつくる
ではさっそくバラの用土を作っていきます。ポットから根鉢をぬく前に下準備はすませておきましょう。
赤玉土小粒・ピートモス・パーライト・くん灰をよく混ぜます。
今回わたしは、セメントを混ぜるプラスチック製の容器(トロ箱)を買いました。ちなみにわたしは配合比率を目分量で決めました。赤玉土の割合が少ない気がしたので、途中で足しています。
土の高さをチェックする
新苗をポット入りのままの状態で、移し替え先の鉢の中に入れ、最終的な高さをイメージ。
土を入れる前の状態の、移し替え先の6号鉢に新苗のポットを入れ、配合した土の量を予測する。
鉢の一番底部に「赤玉土(大玉粒)」を鉢底石の代わりに敷く。その上に、さっき作ったブレンド土を盛ります。納得いくまで土の量を微調整。スリット鉢の場合、鉢底石は必要ない話もありましたが、赤玉小粒メインの場合は、スリットの隙間から土がこぼれ出る可能性あり。
新苗入りのポットを入れて、最終的な高さを確認する。
ポイントは、ウォータースペースを確保すること。理想をたとえると、コップに水を入た状態で歩いても、こぼれ出ない水の量。この鉢は丼の様に縁に段差があるので、ボーダーラインが分かりやすいです。
新苗をポットから抜く|根をくずさない
先ほど記事の冒頭でいったように、新苗の根鉢を崩さない様に移し替えましょう。
- ポットを手でつかみ、軽くもみ、ポットと根鉢の間にすき間をつくる
- 指と指の間に茎をはさみ、そのまま逆さまにし、ポットを引く様に苗を出す
根鉢は乾いた状態の方が崩れにくいです。
根鉢はしっかりしていたので、よほど雑に扱わなければ崩れなそうです。
茎をつかむときは、茎の根本をつかむ様にする。
テープで止められた接号部分よりも、上の茎を持たない方が無難です。
移し替え先の鉢と根鉢とのすき間に、バラ用の土を入れる。土が床にこぼれ出るともったいないので、プラ箱の中で土を入れました。
棒をつかって土のすき間をなくしながら、土を足していく。
ポイントは、つぎ口(接合部)は必ず土から出しておく。なぜなら土に埋まっていると、台木に使われるイノバラが成長してしまうからです。トゲのない茎が伸びてきたらそのサイン。それと、鉢を持って床にとんとんする必要はありません。
速やかに水を与える
乾燥した土が根の水分をうばってしまうので、速やかに水を与えましょう。
ピートモスが水を吸って、鉢から水が流れ出るまで、ゆっくりたっぷり与える。流れ出る水のにごりがなくなるまで、何度か繰り返します。理由は、赤玉土に付着した細かい土ぼこりが泥となって鉢底にたまり、排水性が悪くなるからです。
おさらい|もう一鉢を鉢替え
すでに買ってあるフリュイテを鉢替え。
こちらは、接木苗ではなさそうです。
ほぼ土だけって印象です。この土はものずごく排水性がよくないです。お店によって、使う土はそれぞれ。栄養吸収が目的ではなさそうです。
完成
少し大きな鉢に植え替えました。
今日のMEMO
今日のポイントをまとめると、
- 根鉢の乾燥を防ぐために、土は事前に作っておく
- 5〜6号鉢をつかう(徐々にサイズアップを)
- ピートモスは前の日に水を吸わせておく
- 接木された部分より上を持たないこと
- 水のにごりがなくなるまで流水する
今回わたしは初めてバラの鉢替えをしましたが、思ったよりも簡単にできました。
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