樹勢が弱いバラも夏剪定するべきか?|鉢上げ苗と新苗
今年の冬に庭のバラを鉢上げした苗と、春に購入した新苗が2つとも、葉数が少なく樹勢が弱めです。このようなバラであっても夏剪定した方がよいのでしょうか。わたしはこの時点ではまだバラ栽培ビギナーなので、調べた情報を参考にすることにしました。
樹勢が弱めなバラの苗の夏剪定は切らずにそのままで
まず夏剪定をしない方がいいバラについて、調べた結果は以下の通りです。
- 樹勢が弱めな新苗や大苗
- 元々コンパクトな品種
- 返り咲きの弱い品種
- 弱っている苗
- あまり大きくならなかった挿し木苗
- つるバラ(クライミングローズ)
- シュラブローズ(半つる性のバラ)
このようなバラの苗の夏剪定はしない方がよいとのことでした。理由は今後の芽吹きが悪くなったり葉が枯れこんでしまうことがあるからです。
夏剪定をしなかったバラの管理について
夏剪定をしなかった9月以降のバラは、ピンチを止めて成長するがまま、花を咲かせてあげるとよいそうです。
切るなら浅く切り戻す
そうはいってもバラ栽培とは、品種や環境によっても違ってくるし、ケースバイケースで育て方も変わるもの。教えるプロであっても、実際そのバラを見ないと正確な返答はいえないといわれています。
樹勢の弱いバラの苗をどうしても夏剪定してみたいと思うなら浅くきる。「芽吹いているすぐ下の枝=芽吹いていない葉の上」を切るとよいそうです。その位置を剪定することで、葉のつけ根から新たに芽吹くようにします。そして枯葉・枯れ枝を取り除きます。今回わたしは鉢上げしたバラを軽く切りもどし、新苗はそのまま見送ることにしました。
鉢上げしたバラフラゴナール。秋剪定|2022/09/06
見ての通り、決して「葉数は多い」とはいえないし、かといって「葉数が少ない」ともいえない中途半端な苗。このまま深く切っても問題なさそうですが、「今年、鉢上げしたバラ」ということで、株を充実させるため、できるだけ葉の数を減らさないよう、枝先を軽く剪定することにします。
これといった病気もなく順調に育っています。当バラの新芽たちを確認してみます。
この時点で3本枝から芽吹きを発見。その内の2本の枝を剪定し、つぼみの枝はこのまま咲かせることにします。
剪定する位置について
記事冒頭でいったように、枝を切る位置は、芽吹いているすぐ下の枝=芽吹いていない葉の上。一番下で芽吹いている芽の下です。言葉では伝わりにくいので画像で説明します。
枝の先端に2つ芽吹いているので、その下の枝を切ることに。もし芽吹きが1つならその下を切り、3つあればその下にハサミを入れる意味。オレンジ色の線の下に芽吹きありません。
芽吹いてない葉のつけ根から5mm〜1cm上の位置でカットします。そうすることで、葉のつけ根から新たに芽吹き花が咲くでしょう。枝の先端は細いので、大輪は期待できません。
もう一つ芽が出ている枝を切ってみます。同じように「葉のつけ根から芽が出ている部分よりも、一つ下の葉の上」で切ります。
葉のつけ根から出た、とがった芽が成長し、花が咲くことでしょう。
黄色くなった葉も同時に取り除きました。
つぼみは咲かせ挿し木にする
2つの新芽とは別につぼみもありました。これはこのまま咲かせることにします。理由は挿し木として使うため。
成長期の葉を使うバラの挿し木は初夏と秋の年2回です。バラの挿し木に適した穂木の状態は、開花中か、ツボミがほころびかけた枝をつかうとよいそうです。この記事を書く今現在は9月7日。9月中、10月までには挿し木できると考えました。
根の様子
鉢上げしてから半年以上経って、今回はじめて鉢底の裏を見てみると、白根のハミ出しを確認。いい感じに育っていると思われます。
新苗|ハリーエドランド
今年の5月下旬に新苗(ハリーエロランド)を購入してから今日で3ヶ月12日経ちました。相変わらず購入した状態からあまり葉の数は増えてくれず、枝はひょろっと徒長ぎみな。ので夏剪定はせず、このまま自然にまかせることにします。
病気に強い品種なのか?薬が効いているのか?は分かりませんが、光沢のある立派な葉を維持してくれています。夏に出た新しい葉なので、伝染病にかからなかったのかも知れません。問題は9月以降のこれから。
葉にかくれて見づらいけど、枝先に新芽がありました。枝の先端部に2つ芽が出ているので、枝わかれして、2つの花が咲きそいうです。
葉の表面はずっと前から黒ずんだままでしたが、枯れることもなく、ずっとこのままの形を保っています。
ハリーエドランドは8月23日に6号鉢から8号鉢に鉢増しを14日が経ちました。2週間で鉢底のスリットから白い根が見えています。
新苗|ローズオオサカ
当ローズオオサカは先程のハリーエドランドと同じ日に同じ店舗にて購入し、>>同じ日に鉢替えしています。
育て方が悪かったのか?栄養が少ない土で栽培したせいなのか?元々その様な品種なのか?分かりませんが、葉の数は少なく枝はひょろっと徒長してるかのよう。それと元々、鉢替えした日が5月下旬だったので、単に成長が遅いともいえそうです。
こちらのロースオオサカは、ベーサルシュートの先端に新芽が生えています。なのでこのまま剪定をせずに花を咲かせてみることに。
ローズオオサカの方は葉の縁がチリチリとしています。詳しい原因は分かりませんが、調べによると、アブラムシ・薬品の副作用・肥料過多、根に何らかのストレスがかかっているなどがありました。
こちらの新苗も先程の苗と同じ環境で育てています。同じように根が伸る速度は早いです。
夏剪定は絶対ではない
夏剪定とは知っての通り、8月下旬〜9月中旬の間に剪定することです。枝を深く切り戻すことで、約50日後、一斉に花を咲かせ、秋のバラを楽しめます。もともとは集客目的でバラ園が考えたそうなので、絶対に夏剪定をしないといけない訳ではありません。季節がある日本ならではの慣習ともいえそうです。
今日のMEMO
今回のような浅い夏剪定をするバラは、
- 樹勢が弱めな新苗や大苗
- 元々コンパクトな品種
- 返り咲きの弱い品種
- シュラブローズ
- 弱っている苗
- あまり大きくならなかった挿し木苗
元々樹勢が弱めの品種は無理に切らず、大きく苗を維持させてあげて、病気もせず立派になるまではハサミを入れず見守ってあげるとよいそうです。